お客様から事例で、解決まで非常に時間がかかった案件です。
結論からいうと「USB扇風機が接続されている」からでした・・・まさにイメージ通りです。
かなりの限定ですが、以下の環境で発生しました。
- 富士通製ESPRIMOデスクトップPCを使っている
- Windows11にアップデートしている(もしくはWindows10)
- 23H2以降にアップデートされており、BIOSも最新が適用されている
- USB扇風機などの、デバイスじゃない機器が接続されている
- Windowsからのスリープは効いて、電源ランプが点滅してモニタも消える(正常動作)
- スリープ後、キーボード、マウスや電源ボタンでの復帰が出来ない。(電源ボタン未反応)
- 電源ボタン長押しも効かない、結果的に主電源のOFF/ONが必須となる。
- 再起動後、Windowsのイベントログや電源ログ(>powerconfig /systempoerreport)にも記録が無い
です。
いや? USB扇風機って、電源だけ取っているから関係ないんじゃないの?
と、正直自分もそう思っていましたが、実際にはどうもそんな単純じゃないようです。どうも、BIOSからは応答が無いUSB機器として認識されているためただしく電源が落ちず(実際にはスリープしている)、完全にスリープに落ちないために、その後のスリープ解除を妨げているようなのです。
一般的にいう、「すべてのUSB機器を外して検証してみましょう」は正しい結果でした。
そう、電源供給だけと思っていたUSB扇風機も”デバイス”だったのです。(しかもBIOS的には)
スリープ解除が出来ないや不眠症のPCにて、最終的にWindowsの再インストールとかあります。が、そういったことの前に、刺さっているデバイスは外してみての確認が必須です。もし、それが、たとえスマホと接続するケーブルだったとしてもですね。ハイ。
お気を付けください。
ちなみに、電源状態のイベント状態を確認するには、ターミナルから、powercfg というコマンドで確認できます。特に、管理者権限で起動して
powercfg /systempowerreport
で出力されるログには、電源関連のイベントとその結果が記録されているので、イベントログだけでは現象が分かりにく状態の追跡は非常に効果的です。ご活用ください。
参考:https://ascii.jp/elem/000/001/877/1877882
しっかし、Windowsは昔から(Windows98時代?)電源関連の扱いは難しいですねぇ。