[CADソフトの延命3] 2021年のWindowsXP SP3の導入

Windows

2021年のWindows XP SP3 の導入

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オークションから到着したWindowsXPのリカバリディスク(DELL用)を意気揚々とセット。

さてDVDでブート……ううぅん? 起動しない!?

CPU周りは掃除で復活なのですが、ドライブはかなり厳しそうorz

分解してピックアップ掃除でも復活しないのであきらめました。

OS再インストールのためだけに、SATAのドライブを購入するのも馬鹿らしい。
そもそも、ブートに関わるのでUSB接続のDVDドライブもNG(実際に動きません)

さて、どうしたものかー…と、BIOSを見てみると「Removable」の表記。となるとUSBメモリからのブートの可能性があるということでUSBメモリブート環境を作成します。

MacのToast18を使ってDVDのISOイメージを作成※しRufus 3.13 Portableを使ってUSBブート環境を作成します。

※MacはCatalila(10.15)以降、標準のDisk UtilityではMac用のISOイメージしか作成できなくなっています。
非常に面倒になっています。そのためToast18 Pro等のサードパーティーツールが必須になりつつあります。さすがAppleサポート切るのも早いなぁ。

ブート用USBメモリを装着し、起動時にF12キーを押すと「BAFFALO USB Flash Disk」の表示が…

これを選択して起動!

予想通り、USBからリカバリディスクを稼働させることに成功。

キチンと調べられていませんがPCI Express登載のマザーボードからはUSBメモリのブートが可能ですね。こういった意味でもWindows 98や2000ではなくWindows XPのベースPCを利用するのが最適と思います。

あとは、こっちのものです、VISTAインストールのボリュームをきれいさっぱりと削除して、クリーンな環境にてWindows XP with SP2 をインストールします。

OEM版なので、プロダクトキーの入力もありません。

#メーカPCの良いところは、ライセンスはPCごとに個別に振られることですね。
#VISTAのライセンスはもともとあるのでダウングレード権行使ということで…え?グレー?

やっと、Windows XPの環境にてインストール完了です。
が、ここからがさらに大変です。

まず、あらかじめ入手しておいた

  • Windows XP SP3(統合インストールパッケージ)の適用
  • InternetExplorer8のインストール

を行っていきます。

これは、最低限のパッチを適用するためです。

次に、ドライバ関連の導入。

インストール直後のデバイスマネージャは?マークが乱立。

DELLのサイトに行って、一つ一つ調べてはドライバをインストールします。
なお、サービスタグは14年経ってもキチンと認識できるので、ドライバ検索は早いです。
嬉しい!

Inspiron 530sではまずはこれが必須ですね。

  • Intel Chipset Driver
  • Intel Network Driver
  • Realtek Audio Driver
  • TEAC CAB-200 19-1 Card Reader w/BT

ここまではよかった。

どうしても適用できないのが「ATI Radeon X1300 Pro」のドライバ。

Inspiron 530sのドライバダウンロードページにに無いではないか?

他のドライバで代用できないかと試みるも、VISTA以降のドライバしか無い上に、.Net Framework 1.1と2.0を要求される!  しかも、その後インストール途中に弾かれる。

しょうがないので、他のDELLのマシンで適用されているWindows XP向けのドライバを探し当てて、無理やり適用してみる…OK動いた!

AMD ATI Radeon x1300/AMD ATI X1300 Pro/Radeon X1900XTX 512MB/AMD ATI X1300 Pro/X1300 Pro 256MB Graphics Driver | ドライバの詳細 | Dell 日本

なんとかディスプレイドライバも入りました。

ここまで整えば、作業するには十分なので一安心。

最後に一つだけ残ったのは、Bluetoothドライバ。

TEAC CAB-200に内蔵されているBluetoothなのですが、Windows XPのドライバがどうしても適用されません。VISTAでは動いていたので別の問題かもしれないとし現時点で致命的ではないので無視します。

一通り、Windows XPの動作環境が整ったので、目的のCADをインストールして起動!

予想通り、ちゃんと起動する。

ドングル接続できていないのでエラー画面ですけど。

ということで、肝となるパラレルポートのドングルです。

ここで再度整理、このマシンDELL Inspiron 530sのスペックです。

CPU Intel Core2Duo E6230 1.83GHz (2コア)
メモリ DDR2 2GB(1GBx2 空き2スロット)
チップセット Intel G33 Express
光学D CD/DVD-RW 16x
HDD 320GB 7200rpm
VIDEO ATI Radeon X1300 Pro 256MB (Dual Port)
その他 カードRW(19in1)+Bluetooth 2.1 EDR
拡張 PCI Express 1x、PCIx2 ロープロファイル

うれしいことに、PCIスロットもあるので選び放題なのです。

この際、後学のために「PCI Express 1x のIEEE 1284 ボード」でチャレンジ。

いろいろ検索すると、DELLでも採用実績のある「SUNIXの1-Port パラレルアダプタ」があるらしいので、をオークションで発見しさっそくポチります。

で、装着するも、OSではドライバなし。

メーカサイトからダウンロードで一発!と思っていたが…ドライバを提供していないだと!?

ドライバはOEM提供先(この場合は、DELL)から入手するようである。

なのでDELLのサポートサイトから、SUNIXのパラレルポートを検索。

多分これと思われるドライバを発見!

Sunix Serial/Parallel Card Driver | ドライバの詳細 | Dell 日本
見事成功!

PCIe 1x のD-Sub25ピン IEEE 1284 の設定が完了です。

たいていの場合はドングルの認識先がLPT1になっているであろうことから、

ドライバの設定画面からLPT1に変更します。(デフォルトではLPT3になっている)

あとは、目的のCADソフトを起動!…問題なく稼動しました!

パチパチ👏 自分に称賛を送りたいです。

さて、最後の関門、Windows XPの最小構成でのセキュリティ対策です。

2021年1月現在 Windows XPで稼動させることの大きな問題は、ネット環境で外部からのアタックに対して脆弱なこと。とにかく、サービスパック3の後配布されているパッチはできる限り適用するというのが基本。とはいえいままで使えていたWindows Updateがことごとく動きません。

証明書の更新やら、IEの設定見直し、Microsoft Updateへの直接接続、Update Agentの更新でも接続不能です。イベントビューアには、以下のエラーが延々と…

自動適用は難しそうなので、あきらめて個々に設定を行っていきます。

  • 利用ブラウザの変更
  • 手動でのパッチの適用
  • Acrobat Readerの導入
  • 標準アプリのアンインストール
  • Administratorアカウントの無効化(01/11追記)

■利用ブラウザの変更

結果IE8は使い物にならないと早々に判断。

ネットに比較的安全に接続できるブラウザとしてFirefox ESR 52.9を導入します。

Directory Listing: /pub/firefox/releases/52.0esr/

■手動でのパッチ適用

こちらのサイトを参照して、手動適用できるKBを適用(検索)します。

Microsoft ダウンロード カタログサイト(Windows XP SP3にて検索)

Microsoft Update Catalog

なお、適用するKBは以下の情報を見ると参考になります。

●XPリカバリー後windowsアップデートする2017年5月:パソコンリカバリ堂本舗 様

XPリカバリー後windowsアップデートする2017年5月 | パソコンりかばり堂本舗
KB3067903(2017.9.9追記)当サイトの話ですが、WEBサーバーのバージョンアップに伴い、XPのI

なお、この様なときに頼りになるのは5ちゃんねるの情報だったりします。
PC等 → Windows →【WindowsXPを使い続けるよ Part XXXX】の過去ログなどから、KB探して適用していきます。(リンクは張りませんので検索してください)

ちなみに、適用したKBやHotFixです。(すべて、32bit x86版)

KB955704、KB2964358、KB9692929、KB4012598、KB4024402、KB4025218、KB4500331、HotFix50777

 

■Acrobat Readerの導入

Adobeのサイトからダウンロードマネージャでの導入なのですが、Windows XPからだとAdobeのサイトに接続できなくてエラー。直接EXEでインストールした方が良さそうなので、FTPで取得します。Windows XP SP3で稼働する最終バージョンはVer. 11.0.08 です。

ftp://ftp.adobe.com/pub/adobe/reader/win/11.x/11.0.08/ja_JP/

最後に、PromoPDF等のPDF出力を導入すると、プリンタ出力からダイレクトにPDF出力できるので、古いCADをとりあえず、PDF化するときなどにも重宝します。

XLsoft エクセルソフト : Nitro Software 無料 PDF 作成/変換ソフトウェア PrimoPDF 4.1 日本語版 - Download
エクセルソフト:PrimoPDF は、さまざまな Windows アプリケーションから PDF を作成するフリー ソフトウェアです。

■標準のアプリのアンインストール

案外忘れがちなのは標準アプリです。
これはコントロールパネルから容易に削除できます。

コントロールパネル → プログラムの追加と削除 → Windowsコンポーネントの追加と削除

以下を無効化します。

  • FAXサービス
  • MSN Explorer
  • Outlook Express
  • Windows Media Player
  • Windows Messenger
  • インターネットインフォメーションサービス(IIS)
  • インデックスサービス
  • その他のネットワーク ファイルと印刷サービス
  • メッセージ キュー
  • 管理とモニタツール

ということで、とりあえず環境作成完了。

本来であればウイルス対策ソフトの導入が望ましいです。
今回は、機微な情報が扱われていない、インターネット接続は行わない、ということで導入はしません。必要時に立ち上げて印刷するなど既存CAD情報の取り扱いのみに限定して利用してもらいます。ただ、プリンタはネットワーク共有なのでイーサネットは有効にしなければならないのが難点。

最終的に、デフォルトゲートウエイを削除して、他のネットワークにルーティングさせないようにすることで、インターネット接続や情報漏洩の危険性は排除可能と思っています。

■Administratorアカウントの無効化(01/11追記)

非常に重要な事を失念していました。

Windows XPはAdministratorアカウントが有効化されており且つパスワードが未設定です。サービスをほぼ無効化しているので外部からアクセスできませんが、OS直下で怪しいプログラムがAdministratorで稼働可能になってしまいます。面倒でも標準ユーザで稼働させる設定にしておくことが望ましいです。

・Win+R → ファイル名を指定して実行にて lusrmgr.msc を入力してENTER

・ログインして利用するユーザ以外のアカウントを無効化
アカウント名 右クリック→ [プロパティ(R)] → [アカウントを無効にする]をチェック

・ユーザ以外のアカウントをすべて無効化する。

・望ましくは、利用ユーザのグループも Users のみにして Administrators を消す
但しアプリによっては、Administratorsを要求する場合もあるので要検証

です。

継続サポートをしつつ最適なお客様環境の維持に取り組んでいきます。

最後に、デバイスマネージャの状況です。

なかなか新規に移行できない環境でも維持の手段はいろいろあります。
ご相談はSEM-ITまでどうぞ。
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